所 在:三重県三重郡楠町北五味塚1373-1
設 立:1987年7月
事業内容:水産加工食品の製造販売
従業員数:130名
事 業 所 :三重本社、大阪営業所
年商30億の食品製造販売会社です。COBOLで作成の販売管理システムをARAGOWで書き換え、オフコンからパソコンへの移行をしました。受注、売上、送り状発行、請求書発行、売掛金管理、仕入、買掛金管理、在庫表作成・問合せ、製造データ入力、歩留管理、原価計算を含むプログラム本数約160本のシステムです。
オフコンからパソコンへ
オフコンは平成4年に導入、6年使ったことになります。リース期限が終わるのと2000年対応の見積もりの1/3で移行できるので決断しました。オフコンの端末数が5台、パソコンに移行して半年が過ぎた現在、LANに接続するパソコンは12台になりました。オフコンに比べ安価に手軽に端末を追加できるのと、移行後の機能付加により社長をはじめデータ入力者に限らずパソコンから情報を得ること無しには仕事が出来なくなってきたのが理由です。さらに本社から離れた営業所のパソコンからも公衆回線ISDNを介して本社のHTTPサーバーにアクセスすることによりARAGOWの販売管理システムと一部同じ機能をARAGOIにより可能にしています。
OSは1台を除きNT4.0。SEは私だけ。パソコンにタッチするのは販売、製造、管理を含め約10名、個人差はかなりあるもののみなそれなりに使いこなしています。社内SEの私は11年前に入社、その後パソコンに触れLotus123→QuickSilver→Aragowとマスタしました。販売管理システムはAragowで書き上げる前、既にQuickSilverで出来上っていたのですがオフコンでの使い勝手を超えなくしてはパソコンへの移行は無理なのでARAGOWにして初めて可能となった次第です。COBOLのシステムからパソコンシステムへの乗り換えは
①データコンバートのプログラムをCで作成 ②オフコンシステムを操作して前後のデータをパソコンに移す ③COBOLプログラムをARAGOWで書きかえる
④オフコンで行ったのと同じ操作をARAGOWのシステムで実行し、実行後のデータがオフコンでの実行後データと一致するかチェックする。そのために全レコード、全フィールドを比較する汎用プログラムを作成しておく
、という手順で行いました。もとになったオフコンのシステムはプロの方が書かれたプログラムなので大変参考になりました。それなくしては一からARAGOWによる販売管理システムを作るのは私には無理だったと思います。できたとしたらかなり違った形になっていたでしょう。COBOLの既存のプログラムから出発しているため、COBOLのプログラムパターンにある程度縛られているともいえます。もとのCOBOLシステムは実はその前の別のオフコンのやはりCOBOLシステムの流れを引き継いでいます。それを私が勉強がてらQuickSilverで書き換え、在庫管理と生産管理部分をLOTUS123のマクロで作ったシステムと併用していたものをたたき台に新たにCOBOLシステムに統合したのがARAGOWのシステムの前身となっています。つまりここ10年あまりのあいだにオフコンとパソコンを2往復したことになります。パソコンで試行錯誤しながら業務に即応したものを作り上げ、プロに外注してメンテナンスつきのがっちりしたものにしあげてもらう、というパターンがありました。
オフコンからパソコンへの移行には結局半年ほどかかったと思います。しかしそれ以前にQuickSilverによるシステムが書きあがっていたわけで、社内SEといっても経理業務も兼ねてやってますので本当に最初からしたらどれくらいの時間が費やしたかはわかりづらいです。つまりシステム作りのコスト管理のないところでやってるわけです。上司にも、大体の計画の説明くらいはしますが、遅れを急っつかれたり、首を突っ込まれたりは全くといっていいほどありませんでした。ソフトハウスなどと違い私以外にコンピュータのシステム作りを理解できる人間が一人もいませんので、完全にお任せ状態です。すこぶる気楽なわけですが、もうすこしみんなこちらの取り組んでることに興味を持ってくれてもいいのにという気持ちは常にありました。たまに、こんなのを作って欲しいといった要望をもらうと大変うれしいです。社内SEとはシステムが動き出すまでは孤独なものですね。
パソコンにほとんど移行した今(給与計算はいまだにオフコン)ハードからソフトまで、一応自社でほとんど私一人で面倒みることになり、自由を感じている反面、自分に何かあったらどうしようという危惧も感じています。自社で保守要因を確保、養成して私がいなくてもある程度の開発を続けれるか、スムーズに外注のシステムに移行できるような体制づくりが急務です。
ポイント
ARAGOWによるシステムに半年前に移行し、移行当初のバグ片づけも済むと、機能追加の余裕がでてきました。外注で一度出来上ったシステムを長らく使っているとちょっとした機能追加やああしたらどうかなといったアイデアも諦めがちですが、パソコン+ARAGOの組み合わせなら気楽にいろいろでき、さらにARAGOIとなるとARAGOW以上に簡単にプログラムが出来てしまうし、画像の扱いや色彩豊かな画面も自由なので、アイデア次第では今まで思いも付かなかったような便利なプログラムができます。今までの古い殻に縛られていた発想を解き放てるかどうかがネックです。
苦労した点
喉元過ぎれば熱さを忘れるで、出来上って移行も完了するとそのときの苦労も思い出すのに苦労するほどですが、いちばん苦しいのは、本当に移行して大丈夫という自信がもてるまでです。金と時間をつぎ込んで、いざスタートしたらこれじゃ遅くて使い物にならんとか、原因不明のバグ続出とかでやっぱりダメとなるのがいちばん恐い。スタンドアロンで動くところまでこぎつけてからLAN上の動作確認はかなり慎重にテストしました。報告されているARAGOWの問題点が本当に発現するか、開発中のシステムで問題となるかどうかを調べました。aragowでのシステム作り、NTによるLAN構築のどちらも私には初めての経験でした。NTの信頼性はオフコン屋に言わせるとミソクソだし、aragowも安定しだしたばかりで万全といえるものではなかった。それでwww.soupacific.comの掲示板にも質問をあげまくり、その度に貴重なアドバイスをいただきました。本格的なシステムを作るにはやはり道具にかなり精通することが必要ですね。どんな道具にも長所と短所があるし、やってはいけないことや避けるべきこともありますから。3月に移行しましたが、しばらくはドキンとするようなことが何度かあり、完全にいけると確信するまで2、3ヶ月かかりました。ドキンとするような、それまで遭遇したことのない異常の原因究明と解決を何度かやっているうちに自信もついてきました。従来のオフコン+COBOLシステムならNT+aragowで置換えて性能がアップすることはあっても悪くなることはほとんどない、メリットは余りあると、今では確信しています。完璧とはもちろん言いませんが。
システムの具体的な説明より私の置かれている状況やら開発経緯ばかり書きました。私のような単なるパソコン好きから出発した者がプロのソフト屋が作ったものを凌駕するようなシステム作りに成功したということを、同じパソコン好きの人たちに伝えたいわけですが、考えてみると私の置かれているような状況というのは珍しいのかもしれない。忙しい毎日の業務の片手間に完成まで何ヶ月もかかるソフト開発をやってられる会社が他にあるだろうか。私にしたとて既存のオフコンのリース期限と2000年対応の必要が迫っていなかったらパソコンへの移行を上司に認めさせ得ただろうか。実際、私がパソコン移行の最終的な決済を乞うべく会議に提出したとき、餅は餅屋に任せて私がもっと経理事務に専念すべきだという意見も社長から出たものです。また、事業規模が今の2倍くらい大きかったらしり込みしていたかもしれません。そうやって考えるとパソコン移行の絶好の条件が揃っていた、となるのですが、今、やろうかどうしようか迷っている方、私と良く似た条件にある方がいましたら是非とも挑戦していただきたい。
導入理由~なぜARAGOWなのか
以前からQuickSilverを使っていたのでXbaseに慣れていた
他を知らない、ACCESSでは無理なようだった
Windowsの利点を生かせる
COBOLからの移行がし易い。(フィールド数を多くとれる、マルチプルインデックス機能がある)
ARAGOIによる遠隔地操作ほか、幅広い機能拡張の可能性がある
導入までのステップ
92年12月 前身となるオフコンシステム導入
97年1月 Aragow導入
98年3月 Aragow販売管理システム稼動開始
98年5月 Aragoi導入
98年6月 大阪(営)での受注入力、在庫問合せ開始
ARAGOW導入の効果
低コストで一人一台環境を実現
パソコン+Windowsの操作・開発環境を享受
ディスクスペースが大きく取れることで複数環境の切り替えが容易、
テストや機能追加の試行錯誤がやりやすい
複数の画面を同時に表示切り替えがオフコンのときより簡単
処理速度が早い(当社比)
作表プログラムにプレビュー機能を付けることでペーパーレスに貢献
システム概要
システム名:販売管理
システムタイプ:小規模(クライアント12台)
用途:受注、売上、送り状発行、請求書発行、売掛金管理、仕入、買掛金管理、在庫表作成・問合せ、製造データ入力、歩留管理、原価計算
etc
稼動時期:98年3月
主なハード:DELL PowerEdge2200、DELL Optiplex GXa
主なソフト:WindowsNT4.0、ARAGOW、ARAGOI
ネットワーク:TCP/IP
開発人数:約12人/月
機能/特徴:売上・仕入の処理としてはごく普通の処理をしています。日次更新で当日データを集計して各マスタを更新、累積データへと移します。売上、仕入、入出庫、製造の各累積データは月次更新時に2ヶ月前以前のものを削除します。売上、仕入、製造の各入力時に在庫マスタを即時更新します。