吉田 弘一郎
サンフランシスコからアメリカ本土側にベイ・ブリッジで渡りきったあたりをエメリビルとい います。このあたりは、あまり夜は迷いこみたくない地域だったのですが、最近、再開発が進 んで、あちこちにまともな区画が出現しています。そんな中に、大手コンピュータ・チェーン のCompuUSA、同じく大手本屋チェーンのBordersがあり、殆ど毎日と言っていいくら い、足を伸ばしています。そして、その大きく湾曲した帰宅路の途上に、サザンがあるので す。コーヒーはないけれど、安手の鳥龍茶なら飲み放題なので、ついつい寄ってしまいます。 ここで、日経新聞や日本のコンピュータ雑誌に目を通すのですが、日本でも、Javaは凄い人 気ですね。
私は、結構Javaしているつもりです。技術評論社の雑誌に書くために、冬から春先にかけて は、Javaで忙しかったですね。Eiffelと似ているから、とにかく好きなのです。でも、このよ うなJavaブームには、どうしても納得が行きません。すると、「ジャバの歴史(The Javanese History)」という本があった。Javaブームの歴史を知ろうと読みはじめた ら、純粋な「ジャワの歴史」でした。
Javaを、殆ど言語とは呼べないようなHTML言語の拡張機能として考えるなら、その枠内で 考えるべきだし、それ以上に「Java以前」の問題が山積みのように思えます。また、 HTMLの拡張言語だとしても、ほとんどの人は、それをJavaとは知る必要もなく使うユー ザであろうし、決して画期的な速度向上がなされたとも思えない。また、HTMLの拡張とい うのはApplet経由で間接的すぎる。だから、訳が解らないのです。
また、JavaScript, Visual Basic Scriptのように、HTMLの中に書き込むスクリプトも出てきています。速度は遅くなるのでしょうが、もともといい加減遅いのだから、問題にはならな いと思います。HTML言語の拡張としては、スクリプトの方がはるかにましだと思うのです が、このあたりの議論がまだまだという感じですね。
Javaを言語と考えると、ますます訳が解らなくなります。C++風とは言いながら、C++と決 定的に違うのは、Javaはオブジェクト指向システムだという点です。このあたりが、最大の 障壁になるのではないかと思うのです。C++は、オブジェクト指向言語かもしれませんが、 クラス・ライブラリが標準化されていませんし、そんなものなしでも使えるので、オブジェ クト指向システムではありません。ところが、Javaは、クラス・ライブラリの中にドップリ 浸かっています。Smalltalk的世界です。言語としてのJavaの理解に加えて、膨大なクラ ス・ライブラリの理解が必須なのです。HTMLの拡張言語と考えた場合、オーバヘッ ドが大きすぎます。私は、Javaは、言語としては易しいかもしれないが、システムとしては 難しいと思うのです。
Javaを開発環境として考えると、・・なんていうのは無意味です。開発環境と呼べるもの は、無いに等しいのです。Javaの入門書、解説書の類は何冊も出ていますね。私も、Java のGUI関係のイベント処理の方法がわからなくて、何冊も買って読みました。そして、Java のイベント処理のひどさに、呆れ返ってしまいました。そして、ある日、SymantecのCafe を使ったら、何冊も解説書を読んだのは時間の浪費に過ぎなかった事が解りました。Cafe程度の「環境」でこの違いなのですから、今、JavaでGUIするのは時間の無駄です。どうし ても、Javaが必要という状況ならともかく、普通の人がJavaするのは時期尚早だと言わざ るを得ません。Visual Basic程度の環境が出るまでは、手を出さないほうが賢明かもしれませ ん。また、Macをお使いの諸兄で、HyperCardリリース前後を御存じの方は、あ のブームと比較されるのも面白いかもしれません。
JavaをポータブルなCPUと考えると、話は別です。特定のCPUファミリーに束縛されない バイト・コードの存在価値は大きいですね。仮想CPUとして考えると、非常に「高級」な仕 様なのです。しかも、Javaチップも廉価で発売される予定ですから、これは面白くなりま す。すると、わからなくなるのは、なぜ、そこで走る言語がJavaでなくてはいけないのかと いう点です。要するに、Javaバイト・コードを生成する言語処理系だったらいい訳ですよ ね。例えば、C/C++のサブセットでもいいはずだし、Pascalでもいいはず。思うのですけ れど、例えばPascal Sの処理系はPascalでたった2000行ですから、PコードをJavaバイト・コードにすれば済む話です。Javaバイ ト・コードをJava専用と考える必要はないと思うのですが、こういうのが話題にならないの も妙ですね。
Javaのコンパイラがないのも非常に不思議です。Javaバイト・コードを読み込んで、それ をネイティブにするだけで済むはずだから、非常に簡単なはずなのですが、まだないようです。
このように考えると、Javaは不思議なオブジェクト指向です。でも、その不思議さは、オ ブジェクト指向と考えるところに全て起因します。オブジェクト指向云々と考えるから、いけ ないのです。もう、オブジェクト指向の時代ではないです。オブジェクト指向云々は、構造化 プログラミングが破綻して、ソフトウェアの危機が叫ばれたから、もてはやされたのです。そ ういう時代は既に過去のものです。
それならば、構造化プログラミングが破綻して、オブジェクト指向プログラミングも破綻し たのかという話になるかもしれません。問題は、そんな次元ではなく、現実はプログラミン グそのものの破綻なのです。Macからプログラミングが消滅したように、今やWindowsか らもプログラミングは消えようとしているのです。Javaは、オブジェクト指向化に完全に乗 り遅れたUnixの断末魔の叫びかもしれません。Unixがオブジェクト指向していない事の 証拠は、それをもっとも必要とするはずのGUI作成においてでさえ、何等メジャーなクラス・ ライブラリが無いことからも明らかです。
これでは、何の解答にもなっていません。プログラムそのものが破綻しようという時に、Javaブームは妙ではありませんか。私は、次のように考えます。
「ビジネス指向プログラミング」の時代になったのだと。まず、「ブーム2段階説」を復習し ます。ブームには、ビジネス抜きのアカデミックなブームがあって、それがビジネスのからむ ブームを誘発するというものです。もちろん、象牙の塔の中の第1期ブームで終わるものが殆 どですけどね。ところが、そういう時代は終わって、今や技術抜きのビジネスのブームが先 に来て、それにユーザが群がって次のブームの山を作るのです。Microsoftが良い例ですね、 Javaどころではないですよ。
ビジネス指向プログラミングの「プログラミング」は、コンピュータ・プログラミングでない かもしれません。ビジネスそのもののプログラムである可能性が大です。いや、より端的に は、株価操作が種目的かもしれません。そこに技術を見て、それに遅れんと群がる私達のよう なデベロッパの、なんと哀れなことよ・・・。
それでは、現場でまともにプログラムを生産している最前線のデベロッパはJavaをどう見て いるのでしょうね。恐らく、Javaが何かも知らないのではないかと思います。私の周囲に も、マイペースで素晴らしいアプリを作りつづけているデベロッパが何人もいて、時々思い出 したようにディナーに誘ってくれます。最近は、連中もJavaのことが多少は気になりだし たらしく、その話題目当てに私を誘い出すようになりました。得意げになって講釈する私の怪しげな話を、信じられないといった顔で聞いて います。話し終わった時には、私は少なからず自己嫌悪。すると、連中にしては上等なワイン をついで、私を慰めてくれます。
今、この不景気の時代に、もしJavaする余裕があるとすれば、それは本当にJavaで身を立 てるつもりか、あるいはまったく何も期待されていないかのどちらかではないでしょうか。会 社なり大学なりで、不必要にHTMLしたりJavaしていると、そのうち問題になると思う んだ。私も気をつけよう。
データベースでも同じ事。アメリカでも、Windows上のデータベースで、まともにビジ ネスしている例を見かけたことがありません。PCのデータベースは、未だDOSの時代です。 そんな中で、ようやくAragoがWindowsしようとしている。実務の全く伴わぬ「ビジネス専 門」のJavaと、100%実務のXbaseの対比が面白い。本当に実務をこなさねばならぬデータ ベース・ユーザが、Windows化の流れ、95化の流れ、ネットワーク・ブームなどをどのよう に認識し評価するのかを知りたくて、この前、片山氏と酒飲んだときにJavaを話題にしよう とした。その反応は「胃に悪いから飲まない」。Javaが何たるか、本当に何も知らな かった。見事と言えば見事。偏屈と言えば偏屈。偏屈ではない私は、今、・・・もちろん Javaの本を書くので忙しい。
最近のPCの値段の下がり方は随分極端になりましたね。ろくに新しいWindowsをインス トールしないうちに何やら旧型機。サウンドカードなんかはカードを入れてドライバのイン ストールもしないうちにお払い箱。よくWindowsのカスタマイズをしなければといわ れますが、すぐシステムの変更で再度インストール、へたすりゃフォーマット。PCとは セットアップに明け暮れるためのものかと鳥が泣く.....。えー、たまに狂歌の一つや二つ出て もこなけりゃ腹が立つ。
当社でも混乱するのですから、台数が多く歴史のあるところの会社のメンテナンスする方の
苦労がわかります。片一方ではDOSのアプリケーションが現役で、別のところではインター
ネット、どこでどうやってもつじつまがあいません。突然DOSのセットアップについて聞か
れても頭のなかではWindowsのことしかありません。Windowsがどうも正常に動いていな
いようだと思っても、はてこれはセットアップが悪いのか、ドライバが悪いのか、アプリケー
ションが悪いのか、はてまたハードかWindowsが悪いのか。これだけハードのバー
ジョンもBIOSの組み合わせもあり、最低限の組み合わせでも随分の種類があります。
どこに問い合わせても「問題はうちではありません。」だれが悪くてもよくてもいいのですが、
取り敢えず動かすことが先決なのですが。なにしろWindowsの新しいバージョンを入れると
当分はマニュアルとREADMEのお世話になって、久しぶりに自分のPCに何がはいっていた
のか気がつきます。ハードディスクはゴミファイルの山。へたに4Gのハードディスクの
フォーマットをはじめると一日の短いこと。もうすぐ20Gの時代のなりそうですが、そんな
PCのセットアップの失敗なんか考えただけでもいやになります。どれかが悪いとしてもすぐ
に直るとは思えません。どこかにそんな問題と解決を集めたWWWか何かあったら便利なんで
すが、多分巨大になりすぎてどこを見るの
かわからず役立たずになるのかもしれません。こんなことを書いているということは、いや今トラ
ぶっているPCが2台あるのです。 動くPCはもちろん動いているのですが、動かないのを解決するのが仕事のようです。さてもしARAGO
for Windowsがうまく動かないときはまずビデオカードを交換してみてください。ネット
ワークでファイルの共有がうまくいかないときは、Windowsのディレクトリにある
NETWORK.TXTを一度ご覧ください。
ARAGOが全く動かないなどのトラブルはどう考えてもあり得ません。どうしてもわからな いときは違う機種で動くかご確認ください。99パーセントのトラブルはどれかのREADME に書いてあるとおもいます。
そんなことを言いながら、PENTIUM2台にWindows NT4.0をインストールしなければならないのですが、SETUPがSCSIを検出せず飛 んでいってしまいます。後の何台かは問題なく動くのです。エメリービルのオフィスは広いの で、なんの邪魔にもならないのですが、マニュアルとPCを広げたままになっています。 INTEL ENDEVORとBUSLOGIC、QUANTUM 4G WIDE SCSIの組み合わせです。キャシュやメモリを増やすよりはるかに 16ビットSCSIは早いのでトータルのスピードはだいぶ早くなります。この4GにWindows 3.1+ WFW、Windows 95そしてWindows NTのマルチプラットホームです。ちなみにSPC(米国のサザンの略称)にあったNEXTGEN もBLUE LIGHTENINGもNT4.0のベータは486でないと弾いてしまいます。これで何台ご みになるのやらです。半年毎にケースは変わらないのですが中身は変わっていきます。ISDN をT1回線に変え、LANを100MにしてWEB SERVERを用意しようと考えていますが。まずパネルペインタが出来るまではお預けです。 WEBを立ちあげたらSPLのSouthWindの記事とサポート情報、サンプルプログラムなどを載せていく予定です。 5月を目標にしています。 WEB SERVERが用意できたときにARAGO for Windowsをインターネットのデーターベースサーバーになるようにします。 そのあとインターネットを利用したWIDE AREA NETWORKのデーターベースの仕様設計に入ります。 ご期待ください。
世界中がインターネットばやりですがさてISDNで入ろうが遅いWWWはやはり遅いよう ですし、みんなが興味を持つようなノードからダウンロードなんか始めるといやになってきま す。 PHSみたいにユーザー数が爆発的に増大すると回線が追い付かなくなるのではと心配し ます。PCもより高速になっていきますし、より多くの機能に対応していくときそれをサポー トしていける人材の供給は?いやいや考えると心配ごとが増えますが、人類今までやってこれ たのですから何とかなるでしょう。
DOSからWindows
つい最近までゴジラの足音のようにDOS、DOSと騒いでいたとおもったら、いまやSPL の中は完全にWindows、DOS版のチェックもWindowsのDOS窓、社内アプリもいまだに DOS版のままでDOS窓。ネットワークはWindows NT SERVER、プリンタはUS仕様のプリンタ、WindowsからですとUS版でもも ちろん日本語は出力できます。 NTのDOS窓では、DOSのアプリからそのままUS版のプリンタに日本語を出力できます。もう3.1のセットアップするときだけしかDOSを思い出しません。dBXLなど今のPCで使うととてつもなく 早く感じられます。実際のデータベース検索ではWindows版のほうがメモリをふんだんに使 えるためもっと早くなっています。 dBXL1.0を出荷はじめたころのクレームは遅いということでした、CPUが8086では当然に遅いのです が日本では全盛期、当時は世界的には286の時代になっていました。さていまや多分日本が一 番高速なCPUを使う国ではないでしょうか。またディスクトップの旧型機の価格の安さでは 世界一になっているようです。しかしそんなにすごいPCにやっとLANがつながりながらスタ ンドアローンのワープロとスプレッドシートそしてメール。ネットワーク対応の業務系のシス テムはというと突然クライアントサーバーの話になりそこでそのまま。数年前の米国の雑誌で 日本のISDNの技術力を高く評価していた記事でただ利用する技術としてのソフトウエアは米 国のものを待つのだろうとありましたが、いまや米国ではISDNはさかんです。どこのパソコ ンショップでもISDNのカードがMODEMの棚に並んでいます。インターネットの爆発的普及 でより高速な回線としてどんどん利用されています。もちろんハード面では日本も同じレベル です。でそのソフトは......。
まだまだDOSの業務アプリケーションは健在ですし、そのメンテナンスはどんどん大きく なっているとおもいますが、それに比べてまだまだ日本ではWindowsの業務アプリケーショ ンはマイナーな感じがします。米国ではXBASEで書かれたアプリケーションの Windows版はFOX PROのWindows版の出荷が早かったこともあり結構多いようです。 ARAGO for Windowsのパネルペインタはもうすぐでます。メモリの制約もなく、機種に依 存することもなく、日本人の大好きな罫線が自由に使え、イメージやビデオ、そして音まで使 えます。今米国の趣味の雑誌でもテレビの宣伝でもWWW名が書いてあります。 SPCの工事をする建設業者(日本で言う大工さん)も見積もりをインターネットで取り始めています。インターネットなんて今いらないよ。と言っている うちにすぐに業務アプリケーションとつなげなければならなくなります。 私とネクタイみたいにDOSとインターネットとはどうやっても 巧くまとまらないようですが。PCの価格もやたらに安くなっていますし、ちなみにプリンタ のチェック用に米国へ持ってきたPC9821V70 PENTIUM 75M CD 8M 1G HDで10万しませんでした。ここまで話しが混乱してくると動かない古いPCをいじくりまわす より新しいPCを買ったほうが安くなるようです。そうこうしているうちにソフトを発注すれ ばPCがおまけについてくる時代が来るかもしれませんね。
引っ越し
バブルのその後事務所家賃は引越すたびに安くなるようです。2回引越すと半分になるとい われています。SPLの事務所を引っ越しのためにかたづけると、ずいぶんのゴミの量と SPLの歴史みたいなものとか、ハード関係のものは誰でもかたづけられる訳でもなく、ただ の段ボールの山ができてしまいます。そこで1回で2回分おいしい引っ越しを、となりまし た。引っ越しはゴミになったものをかたづけるには最高の方法のようです。
さて新しい事務所ですが、今までが横浜駅西口を左に曲がる方向でしたが、西口を出てまっ
すぐに高台の方向に進んだところです。今までよりは1~2分遠いようです。比較的新しいビ
ルです。どちらかというとサザンらしくないビルとでもいいましょうか、事務所らしいところ
です。 内装工事が終われば、仕事をしながら工事をするということですが、セミナールーム
ができる予定です。商品のデモが行えるようなスペースがあります。全体のスペースとしては
今までの横浜の事務所の2フロア分です。今までごちゃごちゃとしていたのも、だいぶかたづ
く予定です。駐車場もビルの中にありますし、
また表通りにトラックを止めても大丈夫そうです。4月20日に引っ越しが行われます。電話番
号は変更がありません。お近くへおいでの節はぜひお立ち寄り下さい。ARAGO
for Windowsももうすぐ大方出来上がる予定です。
新しい酒には新しい皮袋といいますが、新しいARAGOには新しい事務所が似合う様に
したいと思います。
おわびおわびおわび
3月は日本に久しぶりに長いこと居たのですが、アメリカで日本のテレビを見たいといつも 思っているので、深夜事務所でテレビを見ると、いつもやたらとおわびの画面がありまし た。何やら日本中がおわびをしているようで、みな神妙な顔をして深々おわびをするのです が、どうも後で舌がぺロッと出てきそうな感じがしました。 SPLはARAGOのコンパイラの出荷がこれだけ遅れていますので、いつも謝っ ているのですが、どうも人からふんぞり返って謝っているように思われているような気がしま す。パネルペインタももうすぐですので、いま暫くお待ちください。平身低頭。
求人
さあやっとARAGOが出来てきた。ということで人手が足りません。
テクニカルサポート、セミナーインストラクター、DOSおよびWindows版の開発・メンテ ナンスをするプログラマー、営業、マーケティング、人材を募集しております。一人三役ぐら いやる元気な方、ご連絡ください。
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